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空から落ちてきた神秘的な少女
実はたくましい度胸の持ち主

『天空の城ラピュタ』(1986)シータ

© 1986 Studio Ghibli
© 1986 Studio Ghibli

声優:横沢啓子

【作品内容】

舞台は19世紀のヨーロッパ。12歳の少女・シータは、政府によって捕われの身となっている。政府の目的はシータが保有する謎の青いペンダントだ。ペンダントを狙っているのは政府だけではなく、空中海賊「ドーラ一家」も同様である。

ドーラ一家は政府の飛行船を襲撃し、シータを捕らえようとする。シータは足を踏み外し、飛行船から落下してしまうが、ペンダントの力によって、地上にゆっくり舞い降りる。気を失ったシータを助けたのは、少年・パズーだった…。

【注目ポイント】

シータは赤いカチューシャと、長い黒髪を2本にまとめたおさげ髪がトレードマークの13歳の少女。亡き母から受け継いだラピュタの王族をお守りである飛行石と呼ばれるペンダントを首にかけており、政府の特務機関から追われる身である。

彼女の正体は、かつて滅びたラピュタ帝国の王族の末裔だ。本名は、「リュシータ・トエル・ウル・ラピュタ」といい、ラピュタ語では「ラピュタの真の王リュシータ」となり、シータが正統なる王位継承者であることを示している。

一見しておしとやかな見た目であり、中身も心優しい。山育ちならではの視力の良さや料理上手な一面も披露し、空中海賊「ドーラ一家」におけるアイドル的存在となる。

一方で、彼女は、その可憐な見た目からは想像もつかない行動力とタフさを随所で発揮する。時には敵をビンで殴りつけたり、飛行船や高い塔の上から飛び降り、兵隊の腕に噛みつくことも厭わない。ピストルを突き付けられた時でさえ、怯まない勇気を併せ持っている。

「ドーラ一家」の頭領ドーラは、シータの胆力に目を見張ると「自分の若い頃にそっくり」だと評し、シータも本当の母親のように接してくれる彼女を、「おば様」と呼んで慕うようになる。

“未来の女王候補”でありながらも、少女っぽさを失わず、かつ、生存能力の高さに加え、「女は度胸」を地で行くような気の強さがシータの魅力であり、並み居るジブリ映画のヒロインを抑えて、不動の人気を誇っている。

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