『カリオストロの城』にインスピレーションを受けた名画たち
前述したように、映画『ルパン三世 カリオストロの城』は、全世代の映画監督やアニメーターに多大な影響を与えた作品なのだ。スピルバーグはこの映画を「史上最高の冒険映画のひとつ」と呼び、アクション・冒険映画の壮大な作品として、特にそのカーチェイスシーンに注目している。
また、『カリオストロの城』をなぞった映画作品は、米国にいくつかある。
具体例を上げるのなら、映画『オリビアちゃんの大冒険』(1986)と、映画『アトランティス/失われた帝国』(2001)だ。
中でも、映画『オリビアちゃんの大冒険』は、『ルパン三世 カリオストロの城』をリスペクトし、時計台の戦闘シーンが描かれたと言われているが、その映像は、本家のそれとは似ても似つかないものだ。
しかし、幸い何も起こらなかったものの、ディズニーはこの件で盗作訴訟の脅迫を受けたことがある。
また『ルパン三世 カリオストロの城』は、アニメ作品の『バットマン』(1992〜)や、映画『マスク・オブ・ザ・ファンタズム』(1993)にも登場する。『バットマン』のエピソード“The Clock King”では、時計塔の戦いが登場し、映画『マスク・オブ・ファンタズム』では、ルパンが水道橋に落とされるシーンが再現されている。
映画『アトランティス/失われた帝国』では、もはや部分的なコンセプトとして使用されているのだ。本作を製作した監督は、『カリオストロの城』への多大なる愛と、その影響を受けた事実を認めている。