荒廃した街並み…世紀末な雰囲気が最高
『アイ・アム・レジェンド』(2007)
上映時間:100分
原題:I Am Legend
製作国:アメリカ
監督:フランシス・ローレンス
脚本:マーク・プロトセヴィッチ、アキヴァ・ゴールズマン
キャスト:ウィル・スミス、アリシー・ブラガ、ダッシュ・マイホック、チャーリー・ターハン、サリー・リチャードソン=ホイットフィールド、ウィロウ・スミス、ダレル・フォスター、エイプリル・グレイス、ジェームズ・マッコーリー、エマ・トンプソン
【作品内容】
ウイルス感染により、世界人口のほとんどが死滅した世界。しかし、生き残ったそのうちの10%の人間も全身の毛が抜け落ち、太陽光に当たると死ぬ体となった。それらはダークシーカーと呼ばれ、人を襲うモンスターと化していた。
そんな中1人生き残った男・ネビル(ウィル・スミス)は、感染源であるニューヨークにとどまり、抗ウイルス薬を研究しながら、生存者がいないかメッセージを発していた。
愛犬のサムと3年もの間暮らしてきたが、ある日、メッセージを聞きつけてやってきた者が現れる…。
【注目ポイント】
道路は荒れ、ビルには草木が絡みつく荒廃したNYの街を猛スピードで駆け抜ける真っ赤な車。まだ物語は始まっていないのに、それだけで胸の高まりを感じる。
冒頭から疾走感のあるシーンに加え、実際にニューヨークの一部を封鎖して撮影されたという。なんともハリウッドらしいエピソードではないだろうか。
さて、本作の舞台はウイルスによって人口のほとんどが死滅した世界。生き残った1人の男をウィル・スミスが演じる。
本作のゾンビはダーク・シーカーと呼ばれ、身体中の毛が抜け落ちたマネキンのような見た目だ。紫外線を浴びると死んでしまうため、夜間のみ動き出す。なんとなく、触ったらヌルヌルしそうな見た目だが、とても凶暴で、ターゲット目がけて全力で迫ってくる様子には肝を冷やす。
そして知能を持って行動するため、主人公と繰り広げる一進一退の攻防には他のゾンビ映画とはまた少し違った印象を受ける。
CGが多用されており、20年以上も前に製作されたこともあり、随所で解像度の低い描写も見受けられるが、そんな中、ウィル・スミスの男気あふれる存在感と、緊迫感のあるアクションは流石としか言いようがない。
また、本作は続編が製作されることが発表されている。
しかしウィル・スミスがアカデミー賞受賞式で司会のコメディアンを殴ってしまったことから、彼の出演する作品が何本かとんでしまっている状況…。
本作の続編は果たして予定通り製作されるのであろうか。ゾンビ映画としては一級品の出来栄えを示した作品だけあって、首を長くして待ちたい。