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映画『ドラゴン・タトゥーの女』の続編は? デヴィッド・フィンチャー監督が、『火と戯れる女』を製作しなかったワケとは?

text by 編集部

映画『ドラゴン・タトゥーの女』は、作家スティーグ・ラーソンの小説『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女』を映画化した作品であり、本作は、フィンチャー監督の世界的ヒットを記録する名作だ。しかし何故、彼の『ドラゴン・タトゥーの女』続編作品は製作されなかったのか。今回はその理由を、米Movie Webを参考に紹介していく。

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映画『ドラゴン・タトゥーの女』ジャパンプレミア【Getty Images】
映画ドラゴンタトゥーの女ジャパンプレミアGetty Images

映画『ドラゴン・タトゥーの女』(2011)は、作家スティーグ・ラーソンの推理小説「ミレニアム」シリーズである「ドラゴン・タトゥーの女」、「火と戯れる女」、「眠れる狂卓の騎士」3部作を原作に製作された映画作品である。

本作は、まず2009年に作家ラーソンの母国スウェーデンで映画化を果たす。

物語の主人公は、刈り上げた髪に、顔にピアス。背中と足にはドラゴンのタトゥーが入り、ヘビースモーカー。コーラとインスタントラーメンという偏った食事を取るリスベット・サランデルである。

ニールス・アルゼン・オプレブ監督が製作を務めた、映画『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』(2009)では、そんなリスベット・サランデル役をスウェーデン出身の女優ノオミ・ラパスが演じた。

その2年後の2011年。デヴィッド・フィンチャー監督が、ハリウッドでリメイクを制作する。

フィンチャー監督の映画『ドラゴン・タトゥーの女』(2011)では、女優ルーニー・マーラがリスベット役を演じ、俳優ダニエル・クレイグが雑誌「ミレニアム」の記者兼共同経営者であるミカエル役を、クリストファー・プラマーがスウェーデンの大実業家ヘンリック役を演じた。

その結果、フィンチャーは、物語の硬質で不気味な雰囲気を上手く表現し、作品の完成度の高さより、世界各国のファンや映画視聴者の多くの称賛、喝采を浴びることとなった。

その後は、原作の『ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女』を題材に、映画『蜘蛛の巣を払う女』(2018)という別の映画作品が製作され公開。

しかし肝心のフィンチャーはこの作品の製作には参加していない。

本作の製作は、フィンチャーの代わりに、映画『死霊のはらわた』(2013)、映画『ドント・ブリーズ』(2016)でお馴染みのフェデ・アルバレスが監督を務めたが、結果としては、残念ながらあまり注目されていない。

映画批評サイトである米Rotten Tomatoesでは、原作小説のアクション要素に注力し、ストーリーが単調なものであると、その平均点は10点満点で5.2点となった。

本作のファンならば、続編製作の計画があったのなら、なぜフィンチャーが続編を製作しなかったのかという疑問を持つだろう。

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