ホーム » 投稿 » コラム » 福山雅治ワールドにどっぷりつかる…! おすすめ主演映画5選。【実に奥深い演技が堪能できるバラエティー豊かなラインナップ】 » Page 5

『三度目の殺人』(2017)


出典:amazon

監督:是枝裕和
脚本:是枝裕和
キャスト:福山雅治、役所広司、広瀬すず、満島真之介、市川実日子、吉田鋼太郎、斉藤由貴

【作品内容】

弁護士の重盛(福山雅治)は、同僚の摂津(吉田鋼太郎)から依頼を受け、殺人の罪に問われている三隈(役所広司)の弁護を担当することに。三隈は解雇された腹いせに、工場の社長を殺害し、死体に火をつけたとされ、本人も罪を認めている。しかし、重盛は三隈と面会を重ねるうちに、三隈の供述が信じられなくなっていく。果たして三隈は殺人を犯したのか、それとも…。

監督を務めたのは、福山とは『そして父になる』以来のタッグとなる是枝裕和。第74回ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門に選出され、名だたる傑作と賞を争った。福山は勝ちにこだわるエリート弁護士を演じている。日本アカデミー賞では作品賞を含む、主要6部門を制覇した。

【注目ポイント】

勝ちにこだわる弁護士が、つかみどころのない容疑者に翻弄され、善悪のはざまで葛藤する姿を描いたスリリングな心理サスペンスである。撮影が進行する過程で何度も改変されていったというシナリオ自体が、役所広司演じる三隈に翻弄されているという印象をもたらす。彼は果たして悪人なのか、善人なのか…。

刑務所の面会室や法廷がメインの舞台となるため、アクションは極力抑えられ、細かい表情の動きや、セリフの機微で心理が表現される。名優・役所広司を相手に堂々と渡り合う福山の抑制された演技は見応え抜群だ。

終盤では面会室のアクリル板に、役所と福山の顔を二重写しにする実験的な演出方法が採用されている。謎を提示する役所と、謎に応えようとする福山の表情が同時に示されることで、両者の間に広がる溝の深さが強調されている。福山雅治出演作の中でも、群を抜いてシリアスではあるが、映画ならではの表現が堪能できる作品だ。

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