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東野圭吾の初期傑作を実写化。2つの世界を行き交う男女3人の破天荒な恋の行方は…?

『パラレルワールド・ラブストーリー』(2019)


出典:amazon

監督:森義隆
脚本:一雫ライオン
キャスト:玉森裕太、吉岡里帆、染谷将太、筒井道隆

【作品内容】

脳の研究を行うバイテック社に入社した崇史(玉森裕太)は、ある日、職場の同僚であり中学以来の親友・智彦(染谷将太)から恋人を紹介された。なんと智彦の彼女・麻由子(吉岡里帆)は、崇史が大学院生のときに密かに思いを寄せていた女性であった。その日以来、智彦に対し、嫉妬を隠し切れない崇史。そんな中、崇史はふと目を開けると、自らと麻由子が交際しているもう一つの世界にワープしてしまうの…。

原作は1995年に単行本が刊行された同名小説。『ひゃくはち』(2008)『宇宙兄弟』(2012)など、青春映画を得意とする森義隆が監督を務め、主演の崇史には「Kis-My-Ft2」の玉森裕太が扮している。

【注目ポイント】

仮想世界と脳科学をモチーフにした難解なストーリー展開をもつ、東野圭吾の初期作品を実写化。シリアスな作品が多い東野圭吾原作映画の中でも、比較的ポップなテイストであり、玉森裕太、吉岡里帆、染谷将太という今を時めく若手キャスト陣のフレッシュな芝居も見どころ。

クリストファー・ノーラン監督による『メメント』(1998)『インセプション』(2010)を想起させる物語。最新技術を使った記憶の改ざんがテーマとなる中盤以降の展開は飛躍が含まれており、好みが分かれるかもしれない。

主人公は親友の彼女を奪いたいと思っており、人間のネガティブな感情も赤裸々に描写されている。主人公の禁じられた欲望に、共感できるか、引いてしまうかで、映画の評価はガラッと変わるだろう。

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