「行方不明だった娘が、4年ぶりに帰ってきたー。」
『エスター ファースト・キル』(2023)
上映時間:99分
原題:Orphan: First Kill
製作国:アメリカ
監督:ウィリアム・ブレント・ベル
脚本:デビッド・コッゲシャル
出演:イザベル・ファーマン、ジュリア・スタイルズ、ロッシフ・サザーランド、マシュー・アーロン・フィンラン
【作品内容】
孤児院から養子として、ある一家に迎え入れられた少女エスターが巻き起こす恐怖を描いたホラー映画「エスター」の続編であり、エスターが孤児院に入る前の前日譚が描かれている。
4年前、オルブライト家の一人娘で6歳のエスターが行方不明となっていた。ある日、エスターが見つかったという朗報が警察から届けられ、父、母、兄は数年振りの再会という奇跡にこの上ない喜びを感じ、10歳に成長したエスターを迎え入れる。
再び4人そろって幸せな生活を送ることができる喜びを家族全員が思っていたが、4年ぶりに戻ってきたエスターにどこか違和感を感じ始め…。
【注目ポイント】
2009年製作の前作「エスター」では、当時12歳で同年代のエスターを演じたイザベル・ファーマンだったが、本作では25歳となったイザベル・ファーマンが少女エスターを再び演じるということで話題を呼んだ。
そんなエスターの特徴は、大人でありながらも少女の姿をしている、という歪さである。映画で描かれる少女は、往々にして思わず守りたくなるような純粋無垢な存在として、可愛らしいビジュアルで描かれることが多い。
もちろんエスターも外見は可愛らしい少女だが、実際の中身は大人であり、その精神と肉体のズレが絶妙な歪さを放っている。普通の少女では決して行わないような残虐行為を、平然とやってのけるエスターの所業に誰もが恐怖することだろう。
また髪型や服装も「THE・少女」というようなゴスロリ風であることも特徴である。エスターの可愛らしい外見とは裏腹な残虐性のギャップに、誰しもが魅了されるだろう。
少女と大人の二面性を持つエスターの仮装をすれば、誰しもがその魅力に取り憑かれ、多くの注目を浴びることだろう。
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