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宇宙人、ミュータント兵士、15体の怪獣…。
詰め込み過ぎな“B級ゴジラ”

『ゴジラ FINAL WARS』(2004)


出典:Amazon

上映時間:105分
監督:北村龍平(本編)浅田英一(特撮)
脚本:三村渉、桐山勲
キャスト:松岡昌宏、菊川怜、ドン・フライ、水野真紀、宝田明

【作品内容】

ゴジラ生誕50周年記念作品で、ミレニアムゴジラシリーズの最終作。監督は『あずみ』(2003年)の北村龍平が手掛ける。

時は20XX年。世界中で核実験や戦争が頻発して環境破壊が進んだ結果、眠っていた怪獣たちが一斉に怪獣たちに牙をむいた。これに対抗するため、国際連合は地球防衛軍を組織。さらに、新人類ミュータント兵士たちによる特殊部隊「M機関」を組織し、怪獣たちに迎え撃った。

しかし、そんな折、東京上空に宇宙人が襲来。友好の証として怪獣たちを一掃する。地球は一気に歓迎ムードになるが、M機関の尾崎たちは、彼らの真の目的を知ることになる。尾崎たちは、人類との激闘の末、南極の氷塊に閉じ込められた怪獣王ゴジラの召喚を試みるが…。

【注目ポイント】

映画『ゴジラ FINAL WARS』のアメリカでの試写会での様子
映画ゴジラ FINAL WARSのアメリカでの試写会での様子Getty Images

タイトル通り、ゴジラシリーズの“ファイナル”として制作された本作。最終作にふさわしく、シリーズ最多となる15体もの怪獣たちが登場するほか、妖星ゴラスなどの東宝特撮映画のモチーフもふんだんに盛り込まれている。

しかし、あまりにも要素を詰め込んだ結果、個々の怪獣の扱いがぞんざいになってしまい、ハリウッド映画を表面だけなぞったようなB級映画的な出来に。公開当時は酷評され、観客動員数もシリーズワースト3位となる100万人に終わってしまった。

また、監督である北村の作風なのか役者陣の中途半端なアクションシーンが多く、ゴジラの描写は少なめだったこともファンの反感を買う原因となってしまった。

とはいえ、近年は、50周年の「お祭り映画」として再評価が進んでおり、ツッコミどころも含めて「実況映画」として親しまれている。

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