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視聴率では計れないドラマ『ゼイチョー』の魅力

ゼイチョー ~「払えない」にはワケがある~
ドラマゼイチョー公式インスタグラムより

『ゼイチョー』第3話では、松田演じる増野環が奮闘。徴税吏員になりたかったわけではないが、子どもが大好きというあたたかい心の持ち主である増田が孤軍奮闘するシングルファーザーに寄り添い、サポートした。

増田の流した涙には思わずこちらもほろりとさせられた。「こんな風に思ってくれる人がいたら」と胸が熱くなるストーリーを紡いだ…。

滞納者の懐に一歩、二歩と入り込み、型破りな方法で徴税を促す饗庭。“「払えない」にはワケがある”とあるように、それぞれの理由や事情をすくいあげ、知識を活かしながら絡まった糸をほどくように問題を解決していく。マニュアルだけではない、血の通った仕事ぶりには胸を揺さぶられる。

第三係のメンバーは昼食を共にしており、それぞれの立場によって事情がありつつも、チームワークの良さが作られているのは饗庭の影響は大きいのだろう。

コミカルに描かれる部分も多いが、時折、饗庭が険しい顔つきになるのが財務省時代の同期・奥林(結木滉星)の件だ。

財務省時代、奥林は自殺を図ろうとビルから飛び降りた。一命はとりとめたものの現在も意識は戻らないまま。事情を知るであろう人物が、現在のみゆきの市の副市長であり、財務省時代の同期でもある相楽義実(本郷奏多)だ。過去の事件の真相が明らかになりそうだが、饗庭の様子からして一波乱ありそうな予感がする。

饗庭が財務省を辞めて徴税吏員になった理由、仲の良い同期のはずが、奥林が飛び降りを選んだ理由は…。物語はいよいよ最終章に突入する。饗庭を筆頭に「ゼイチョー」がどんな結末を迎えるのか見届けたい。

(文・柚月裕実)

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