観ていて痛々しい…“手負いゴジラ”の奮闘劇
『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』(2003)
監督:手塚昌明(本編)、浅田英一(特撮)
脚本:横谷昌宏、手塚昌明
出演:金子昇、吉岡美穂、虎牙光揮、大塚ちひろ、長澤まさみ、中尾彬、小泉博
【作品内容】
1年前のゴジラとの死闘で、右腕と“アブソリュート・ゼロ”を失った3式機龍(メカゴジラ)。その整備士である中條義人と彼の叔父である信一のもとに、インファント島の妖精・小美人が現れる。小美人は、死んだ生物に人間が手を加えてはならないと話し、機龍の製造に使用したゴジラの骨を海に還せば、モスラが全力でゴジラに立ち向かうだろうと述べる。そんな折、再びゴジラが東京へ上陸。信一の孫、瞬は、モスラを召喚するためにインファントの紋章を描くが…。
【注目ポイント】
本作はゴジラシリーズの第27作目で、ゴジラミレニアムシリーズの第5作目に当たる作品。2002年公開の『ゴジラ×メカゴジラ』の好評を受けて制作されており、前作で登場した3式機龍のほか、地球の守護神モスラも登場する。
本作に登場するゴジラは、何より「手負い」であることが挙げられるだろう。前作で3式機龍と死闘を繰り広げた際に負った痛手がまだ癒えていないのだ。作中では、そんなゴジラにパワーアップした3式機龍とモスラの成虫や幼虫が総攻撃を仕掛ける。その様子は、見ていて単純に痛々しい。
ちなみに、1993年に公開された『ゴジラ×メカゴジラ』では、ゴジラは日本で生まれたベビーゴジラを救うために日本に襲来する。つまり、自分の子どもが見ている前で敵と戦っているのだ。自分の子どもを守るという本能によるものとはいえ、ベビーゴジラへの配慮もあり、なかなか本気は出せていなかったのかもしれない。
【記事修正】
※2024.2.13 情報の誤りがあり、記述を修正いたしました。
なおこのゴジラ、『ゴジラ×メカゴジラ』では、日本で生まれたベビーゴジラを救うために日本に襲来する。つまり、自分の子どもが見ている前で敵と戦っているのだ。自分の子どもを守るという本能によるものとはいえ、ベビーゴジラへの配慮もあり、なかなか本気は出せていなかったのかもしれない。
いろいろな意味で弱々しいゴジラだったといえるだろう。
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ちなみに、1993年に公開された『ゴジラ×メカゴジラ』では、ゴジラは日本で生まれたベビーゴジラを救うために日本に襲来する。つまり、自分の子どもが見ている前で敵と戦っているのだ。自分の子どもを守るという本能によるものとはいえ、ベビーゴジラへの配慮もあり、なかなか本気は出せていなかったのかもしれない。