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映画は大ヒット…でも不幸な出来事が頻発

『エクソシスト』(1973)

映画『エクソシスト』のワンシーン
映画エクソシストのワンシーンGetty Images

上映時間:122分
監督:ウィリアム・フリードキン
制作:ウィリアム・ピーター・ブラッティ
キャスト:エレン・バースティン、リンダ・ブレア、ジェイソン・ミラー、マックス・フォン・シドー

【作品内容】

イラク北部で古代遺跡を発掘していたランカスター・メリン神父(マックス・フォン・シドー)が悪霊の像を発見する。

一方、女優のクリス・マクニール(エレン・バースティン)はワシントン近郊のジョージタウンで一人娘リーガン(リンダ・ブレア)と暮らしている。

ある日、リーガンは奇妙な行動を見せ始め、病院での検査でも原因が分からない。クリスの友人が謎の死を遂げ、クリスはリーガンが悪魔に憑依されていると確信し、カラス神父(ジェイソン・ミラー)に悪魔払いを依頼する。メリンとカラスの神父がリーガンの悪魔払いに挑むが…。

ウィリアム・フリードキンが監督し、ウィリアム・ピーター・ブラッティが脚本と製作を手掛けた。本作は、第46回アカデミー賞で脚色賞と音響賞を受賞。興行的にも成功をおさめ、今なおホラー映画の不朽の名作として語り継がれている。

【注目ポイント】

『エクソシスト』に関する都市伝説では、映画の一部のシーンに映し出される人影や顔が、演出ではなく、撮影中に映り込んだ幽霊だと言われている。

具体的には、以下2つのシーンに幽霊が映り込んでいると噂されている。

・リーガンの部屋
リーガン(リンダ・ブレア)の部屋のシーンで、窓の外や背景に不気味な人影や顔が映り込んでいる。

・病院
リーガンが医学的な検査を受けるシーンで、背景に不自然な人影や顔が映り込んでいる。

しかしながら、いずれのシーンも映り込んでいる人影や顔が幽霊であるという科学的な証拠はなく、映画の演出の一部であるという話もある。

一方、『エクソシスト』の撮影現場は様々な怪奇現象に見舞われ、カオスの様相を呈していたことで広く知られている。具体的な内容は、以下のとおりだ。

・セットの火災
撮影の最中、リーガンの部屋を除くセット全体が謎の火災により焼失した。原因は不明であり、この火災により撮影は数週間遅れた。

・キャストとスタッフの不幸
撮影中およびその直後に、キャストとスタッフの数名が亡くなっている。これには、ジャック・マッゴーラン(バーク・デニングス役)やバシリキ・マリアロス(メアリー・カラス役)が含まれている。2人とも映画の中で亡くなるキャラクターを演じており、呪いが原因で亡くなったと噂されている。

・技術的なトラブル
撮影中、カメラや音響機器などの技術的な問題が頻発した。これらのトラブルは通常の範囲を超えており、呪いによる怪奇現象だと噂されている。

・キャストの怪我
撮影中にリンダ・ブレア(リーガン役)とエレン・バースティン(クリス・マクニール役)が怪我を負った。特にリンダ・ブレアは、撮影で使用された体を固定するハーネスにより背中を負傷している。

加えて、キャストやスタッフの中には、撮影中に悪夢を見たり、不安感を抱えたりする人もいたようで、”『エクソシスト』の呪い”にまつわるエピソードは、映画の伝説を形成する上で重要な役割を果たした。

配給元であるワーナー・ブラザース社は、これらの噂や怪奇現象を利用して宣伝活動を行い、その結果、『エクソシスト』は1973年の興業収入1位を獲得。未だなお圧倒的な知名度を誇る名作ホラーとして語り継がれている。

しかし繰り返しになるが、これらの話の多くは科学的に検証可能な事実に基づいていないため、誇張されて伝えられている可能性が拭いきれないのも事実だ。

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