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5.すべてはケビンの妄想の産物?

監督のクリス・コロンバス【Getty Images】
監督のクリスコロンバスGetty Images

主人公のケビンは、実に想像力豊かな人物だ。例えば作中には、彼が地下室にあるボイラーを見て恐れおののくシーンが登場する。子どもならではの豊かな想像力だが、とあるファンは、ここから発想を膨らませて、作中の出来事がほとんどケビンの妄想だと喝破している。

例えば、眠りから覚め、自分が家に1人取り残されていることを悟ったケビンは、開口一番「僕が家族を消しちゃったんだ!」と言う。これは、日頃から「こんな家族消えちまえ!」と願っていたケビンが、自分の頭の中で家族を消したことを指しているという。

疑惑のシーンは他にもある。例えば、ケビンが近所の怖いお爺さんマーリーを見つけた時、彼は包帯を手に巻いているが、次に教会で会った時には絆創膏になり、ラストのシーンでは傷がほとんど癒えている。いくらなんでも傷の治りが早すぎるのだ。また、留守番しているケビンのもとに、ピザの配達員がやってくるシーンがあるが、彼はドアの前までやってきてすぐに帰ってしまうため、ケビンを直接見てはいない。

極めつけはラストだろう。あれだけのドタバタがあったにも関わらず、家族が戻ってきたころには家がきれいになっている。なにか変なことはあったのかと問うピーターに、ケビンは「何もなかった」と答える。この言葉は決して嘘ではない。本当に「なにもなかった」のだ。

(文・編集部)

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