10「荘厳な木。昔からずっとここにあるんだ。木々と人々が友達だった時代だ。」
サツキ&メイの父・草壁タツオ『となりのトトロ』(1988)
映画『となりのトトロ』は、幼い主人公のメイとサツキの姉妹の視点から、田舎の素朴な暮らしぶりの素晴らしさを描いた心温まる作品だ。同時に、本作ではスタジオジブリが繰り返し取り上げる大きなテーマである環境保護についても探求している。
メイとサツキの父であるタツオ。彼がトトロの住む巨大な木について語るこのセリフは、この家族が自然をいかに敬愛しているか伝わるセリフとなっている。そんな自然を敬う家族だからこそ、偉大なる森の精霊トトロと心を通わせることができたのかもしれない。