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実は抜群のコメディセンスの持ち主

永山瑛太

瑛太
瑛太Getty Images

【注目ポイント】

永山瑛太といえばまず最初に思い浮かぶイメージはなんだろうか?

シリアスで感情をえぐるような芝居、または、キャラクター性の強い役をこなしている姿を思い浮かべる者もいるだろう。

そう、彼は型にはまらないフラットな芝居が魅力の役者である。特段、コメディーに特化したイメージもなかったのではないだろうか。

ではなぜ芸人泣かせのお笑い俳優と言われるのか、それは、コメディ要素の強い役も難なくこなしてしまう恐ろしい才能を持っているからである。

意外に感じるだろうが、役者が演じる中で何よりも番難しいのがコメディ一と言われている。

しかし彼は他の役者に比べて脚本の理解力がずば抜けて高く、“どうふざければ面白くなるか”を理解して実行に移する能力に優れているため、何をしても面白くなってしまうのだ。

ヨーロッパ企画・上田誠が脚本を手がけた2023年放送のドラマ『時をかけるな、恋人たち』でも、芸人泣かせの類いまれなコメディの才能を見せつけたことで話題になった。

芸人に限らず、他の役者も辿り着けない境地に達している。

永山瑛太哉の演技を堪能するためのお勧めの一本

『サマータイムマシン・ブルース』(2005)

永山瑛太が初主演を務めた映画『サマータイムマシン・ブルース』は、夏休みにも関わらずSF研究会の部室にたむろする男子学生5人が、壊れてしまったエアコンのリモコンを取り戻そうと、昨日へタイムスリップする物語だ。

元は劇団ヨーロッパ企画が2001年に上演した舞台を映画化した作品である。

現在は第一線で活躍している俳優たちが無名時代に出演していたというレア感もあり、“平成の夏”感も相まってかなりエモい。演技も初々しさが溢れており、キャラクターや男子学生のわちゃわちゃ感が眩しい。

前記したように、ヨーロッパ企画・上田誠とおよそ18年の時を経て再タッグを組んだドラマ『時をかけるな、恋人たち』で披露された永山瑛太の芝居は斜め上の進化を果たしており、彼のコメディセンスが開花する最初のきっかけを作った作品と言えるだろう。

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