【大関】似た者同士の同居人
season14〜season20までの”相棒”
四代目 冠城亘(反町隆史)
冠城亘は、警視庁へ出向してきた法務省の官僚だ。
表向きは女性に弱く飄々とした三枚目だが、明快な頭脳と大胆不敵な行動力と”全てを利用して真実に辿り着く”という強かさを持ち合わせた食わせ者。当時空き部屋だった特命係に居つき、杉下右京の”同居人”として行動を共にする中で、捜査の面白さに目覚め警察へ転職する。
冠城亘と杉下右京の魅力は”同調”だろう。
真実を追求する事に余念のない似た者同士の2人は、基本的に衝突することはない。冠城は右京へ敬意を持ちながらも対等に振る舞い、時には右京の考えを先読みして行動し、時には右京すらも利用して事件解決に貢献する。
そんな冠城亘と杉下右京の名エピソードはS17「バクハン」。
暴力団追放を目指す熱心な源馬刑事が、情報を得る為に裏で一部の協力者へ金を渡していた。それを右京が暴き、長年特命係の味方だが源馬とも親交の深かった角田課長と敵対してしまう。
この汚職にまだ裏があると感じた右京は角田に構わず捜査を続けるが、冠城は角田への義理立てし、捜査を拒否する。
しかし、それは本件で角田の力を借りる場面があると見越していた冠城が、特命係と角田が絶縁しないよう敢えて右京を裏切る立ち振る舞いをしていたのである。ひたすら走り続ける右京が孤立しないよう最高のサポートを冠城は行っていたのである。
番付は”大関”といったところだろう。
右京と冠城は相性抜群で衝突をしないコンビではありますが、逆にお互い手段を選ば無い似た者同士の為、いざとゆう時のストッパーが不在となる。もしどちらかが暴走するともう一方も暴走し、止まらない暴走機関車状態になってしまうのはマイナスだ。
現在は法務省時代の上司である日下部からの要請で公安調査庁へ移籍。右京が引き留める程の”相棒”でしたので、またいずれ再登場してほしいと願う。