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【横綱】体力×頭脳の相棒
Pre season〜season7、season21以降の”相棒”

初代 亀山薫(寺脇康文)

寺脇康文【Getty Images】
寺脇康文Getty Images

警視庁捜査一課の刑事である亀山薫は立て籠もり事件の人質としてTV放送されるという失態を犯し、特命係へ左遷される。2人は少しづつ歩み寄っていき、いつしか”相棒”と言われるようになる。亀山はseason7で海外ボランティアの為に警視庁を退職しますが、その後season21で帰国し再び特命係へ帰って来た。

亀山薫と杉下右京の魅力は”凸凹”。亀山の能力は他の相棒と比較しても決して高くはない。

しかし、右京は推理は出来ても根本的に柔軟さや寄り添いに欠けている。そして亀山は推理は出来なくても人間としての温かさや寄り添いや柔軟性に秀でている。

右京に出来ない事を亀山は出来、亀山が出来ない事を右京が出来る。この黄金比のようなバランスこそがこの2人の魅力であるといえるだろう。また初期の杉下右京は部下を亡くし長年飼い殺しにされ現在よりも圧倒的に冷たく苛烈で厳しい存在だった。

それを雪解けのように少しずつ溶かしていき、今のようなチャーミングさのある右京を作った事も亀山の功績でもあるだろう。

そんな亀山薫と杉下右京の名エピソードはS5「裏切者」。

亀山の恩師である北村がいる所轄が捜査費を不正に流用した疑惑が出る。それを調べた亀山は隠蔽に動く所轄の面々から激しいリンチを受け病院へ運ばれる。

亀山は北村を説得し自首をさせるが、警察上層部はまだ事件を隠蔽しようと画策。だが右京は亀山の仇を討つ為、頭脳とハッタリを駆使して見事事件を公にさせる事に成功する。特命係は杉下右京ではなく亀山薫が動かすという事を見事に現した物語となった。

そんな亀山薫の番付は”横綱”だろう。

杉下右京は強過ぎる正義感を持つが故に、度々暴走し周囲に悪影響を与えることがある。それを無理矢理にでも止めたのが神戸尊、自身も悪影響を受けてしまったのが甲斐享、止める気が無いどころか一緒に暴走するのが冠城亘…歴代相棒でも対処は様々だ。

亀山薫は等身大の人間なので、右京の正義と世間一般的な妥協点を見つけ出し最悪の結末を防いできた。

全く似ておらずしょっちゅう小競り合いも起こすが、深い信頼関係のもと、足りない部分を補い合うこの二人を今回は最高ランクとさせてもらう。とはいえ、歴代相棒は全員魅力的で素晴らしい。いつかこの全員が勢揃いすることを願い、今回は筆を置かせてもらう。

(文・Naoki)

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