ご存知、サスペンス映画の神様
アルフレッド・ヒッチコック
「できる限り観客を苦しめる。(Always make the audience suffer as much as possible.)」
アルフレッド・ヒッチコック監督は、映画『サイコ』(1960)で映画製作のあり方を再定義し、映画『鳥』(1963)で映画界の不気味な巨匠としての地位を固めた。
映画作品の倫理を保つ倫理規定の”プロダクション・コード”。その限界に暴力表現で挑戦した映画『サイコ』(1960)の製作など、映画界が歩める境界線を押し広げようとする彼の強い意欲は、ヒッチコックを大きな存在にした。
彼の公開NGギリギリを飛行する新鮮な映画作品に魅力を感じる人も多い。ヒッチコックが観客を苦しめるというコンセプトに傾倒したことが、彼を創造的・文化的に確実に押し上げているのだ。
ヒッチコックは視聴者を座席に座らせ、ファンは彼の作品を視聴する。その過激な作品の内容は、視聴者の感情の毒を毒で制す、浄化作用があること間違いなしだろう。