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「アルバス・セブルス・ポッター」
ハリーの息子の名前に隠された意味とは?

セブルス・スネイプを演じたアラン・リックマン
セブルススネイプを演じたアランリックマンGetty Images

ヴォルデモートとの戦いから19年後。親友ロンの妹ジニー・ウィーズリーと結婚したハリーは、ホグワーツに出発する息子を見送りに、キングス・クロス駅を訪れる。

注目は、ハリーの息子の名前である「アルバス・セブルス・ポッター」だ。作中でハリーは彼に、2人の偉大な魔法使いにちなんで名付けたことを伝えている。

「アルバス」の名前の基になったのは、ホグワーツ魔法魔術学校の校長であり、ハリーの恩師でもあったアルバス・ダンブルドアだろう。彼は、学校長として、数多くの魔法使いに尊敬されていた魔法界のレジェンドだ。

さて、問題は「セブルス」の方だ。おそらくこの名前は、魔法薬学教授であったセブルス・スネイプにちなんだ名前だろう。しかし、セブルスは、ヴォルデモートの手下であったことや、ハリーを毛嫌いしていたことから、どちらかというと軽蔑される存在だった。

ではなぜハリーはセブルスの名前を自身の息子につけたのか。この背景を理解するには、スネイプとハリーの過去を紐解かなければならない。

作中では、実はスネイプがハリーの母親であるリリーの幼馴染で、彼女が生涯唯一の想い人だったことが明かされる。それゆえ、彼はリリーへの愛のために自らの命を犠牲にしているのだ。

なお、スネイプはスリザリン寮の生徒で、その後同寮の寮監を務めている。ハリーが実の息子に「セブルス」と名付けたことで、それまで「邪悪な魔法使いのたまり場」と見なされていたスリザリン寮のタブーを打ち破ることとなったのだ。

スネイプとダンブルドア。ハリーを守り続けたこの二人の偉大な魔法使いの遺産は、ハリーの息子の名前に遺り続ける。このラストシーンは、10年の長きにわたり制作されてきた本シリーズのラストにふさわしい感動的なものになっている。

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