なぜ改変した…?
ハリーのキャラクターに合わないダンブルドアの死のシーン
『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(2009)
ハリーの良き理解者であり、作中の最重要人物であるホグワーツ魔法魔術学校校長のアルバス・ダンブルドア。彼は、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』で名誉の死を遂げるが、小説版と映画版ではその死因が大きく異なる。
まず小説版では、ダンブルドアは「ペトリフィカス・トタルス」の呪文を使ってハリーをその場で石にしてしまう。この呪文により、ダンブルドアはハリーを守ったのだ。
これにより、ハリーは目の前でダンブルドアの死を目撃することになるが、身動きが取れなくなっていた。このシーンは、何もできなかったという悔しさと無力感をハリーに植え付ける悲しいシーンとなった。
一方、映画版のハリーは、ダンブルドアがスネイプから攻撃されるのをただ物陰から見ているだけだった。小説版とは異なり、このシーンのハリーは、動こうと思えば動きける状態だった。
ただ、ダンブルドアを見殺しにするという本作の描写は、ハリーのキャラクターに合っていないように思える。この変更は、非常に細かいものだが、作品に与える影響は大きい。