『ソーシャル・ネットワーク』を推す声が多数
『英国王のスピーチ』(2010)
上映時間:118分
原題:The King’s Speech
製作国:イギリス、オーストラリア、アメリカ
監督:トム・フーパー
脚本:デヴィッド・サイドラー
キャスト:コリン・ファース、ヘレナ・ボナム=カーター、ジェフリー・ラッシュ
【作品内容】
吃音に悩まされたイギリス王ジョージ6世と、言語療法士ライオネル・ローグの友情を史実を基に描いた作品だ。大衆の前で上手く演説ができないジョージ6世が吃音を克服するまでの流れと、最後の大演説シーンが話題になった。
【注目ポイント】
『英国王のスピーチ』は近年を代表するヒューマンドラマの名作としてよく話題にも上がるタイトルだ。
しかし2010年はライバルに優れた作品が多く「この作品がオスカーで良かったの?」という声がよく挙がっている。ライバルに目をやると、ナタリー・ポートマンが命懸けの芝居で魅せた2010年代を代表するサスペンスの傑作『ブラックスワン』、クリストファー・ノーラン監督がありったけの野心を注ぎ込んだ、こちらも近年を代表するSF映画である『インセプション』など超豪華なラインナップ。
なかでもデヴィッド・フィンチャー監督が手がけた異色の伝記映画『ソーシャル・ネットワーク』をこの年の真の最優秀作品に推す声は多い。「Facebook」の創業者、マーク・ザッカーバーグを主人公にしたノンフィクション作品である。
2010年といえば、Facebookのアクセス数がGoogleを抜いた年だ 。またTwitterのツイート数が1日あたり5000万を超え、Instagramが登場した年でもある。まさにSNSが世界の中心に躍り出る、転換期にあたる年であったことを鑑みても「この年は『ソーシャル・ネットワーク』が取るべきだったのではないか」という意見には頷けるものがある。