元祖・飯テロドラマの先駆け的作品
『ランチの女王』
主演:竹内結子
放送期間:2002年7月1日~9月16日
脚本:大森美香、二木結希、武田樹里
最高視聴率:21.9%
他キャスト:妻夫木聡、伊東美咲、山下智久、山田孝之、森田剛、若林豪、堤真一、江口洋介、瑛太
【作品内容】
ランチを食べることが生きがいの主人公・麦田なつみ(竹内結子)は、勤務先のカフェの客である鍋島健一郎(堤真一)に頼まれ、婚約者のふりをして健太郎の実家である洋食店「キッチンマカロニ」を訪れる。
なつみは「キッチンマカロニ」のオムライスの味に惚れこむが、当の健一郎は店の金を持ち逃げしてしまう。
残されたなつみは、婚約者のふりを続けながら洋食店「キッチンマカロニ」に転がりこみ、健一郎の家族と暮らすことに。
【注目ポイント】
下町にある洋食店「キッチンマカロニ」を舞台に、主人公の麦田なつみ(竹内結子)と、鍋島兄弟(健一郎=堤真一、勇二郎=江口洋介、純三郎=妻夫木聡、光四郎=山下智久)をはじめ、店と関わる人々との交流を描いたホームラブコメディー。
なつみが転がりこんだ「キッチンマカロニ」の鍋島兄弟は、結果として強弱あれど全員なつみに好意を抱くようになる。特に序盤のなつみへの反発心が強かった次男の勇二郎が徐々になつみに惹かれていき、序盤から好意を持っていた三男の純三郎との三角関係が見どころとなった。このように恋愛ドラマの属性も強く、まさに当時の「月9ドラマ」の王道といえる作品である。
本作を彩り、ストーリーのキーとなる料理が「オムライス」だ。キッチンマカロニの看板メニューであることに加え、なつみが生き別れた父との思い出の味でもあった。なつみが幸せを噛みしめるかのようにオムライスを食べるシーンもまた見どころである、このイメージの影響もあってか、主演の竹内は食品会社のCM出演も多かった。
現在、食をテーマとし、美味しそうな料理が並ぶドラマを“飯テロ”などと形容されるが、本作はこの言葉が生まれる前に製作された「元祖・飯テロドラマ」といっていいだろう。
フジテレビ系列のドラマが40作以上TverとFODで無料配信される「フジドラSPRING!」キャンペーンのラインナップに本作が含まれたことから、X(旧Twitter)でトレンド入りするなど、現在でも根強いファンが多い。