知られざる荒地の魔女の陰謀
高い魔力を持つハウルに嫉妬し、彼の心臓を狙う荒地の魔女。映画の彼女は後半で魔力を失い、ソフィーたちと一緒にハウルの城で暮らし始める。一方、原作では、最後までハウルの宿敵として戦い続ける。
原作の荒地の魔女は、インガリー王の弟ジャスティン王子と王室付きの魔法使いサリマン、そしてハウルの3人を捕まえてバラバラにし、好きなパーツだけを集めて理想の人間を作ろうと画策。彼を国王にし、自らはインガリー国の女王に君臨することを夢見ていた。
彼女は、まずハウルをおびき寄せようとソフィーを誘拐する。しかし最終的に彼女はハウルに灰と骨にされ、ソフィー誘拐が果たされる。
一方、映画の荒地の魔女は、「ハウルの心臓に今も恋している」と発言している。そのため、彼女がソフィーに呪いをかけた理由は、単なる嫉妬である可能性が高い。
原作に登場する荒地の魔女は、映画よりも恐ろしい存在であることは間違いない。しかしスタジオジブリが、彼女の恐ろしさを表現するために元のストーリーを選んでいたら多くの問題にぶつかっていたことだろう。