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不動産業界の闇を描く。山下智久主演、2年越しの続編

『正直不動産2』

山下智久
山下智久Getty Images

放送期間:2024年1月9日~3月12日
放送時間:火曜22:00~22:45
放送局:NHK総合
原作:大谷アキラ(漫画)、夏原武(原案)、水野光博(脚本)
脚本:根本ノンジ、清水匡、木滝りま
キャスト:山下智久、福原遥、ディーン・フジオカ、倉科カナ、高橋克典、草刈正雄、市原隼人、松田悟志、山﨑努、大地真央、長谷川忍、泉里香、松本若菜、板垣瑞生、伊藤あさひ、財津優太郎、馬場徹

【作品内容】

「登坂不動産」に働く永瀬財地(山下智久)は地鎮祭の際に祠を壊してしまった祟りで、嘘がつけない体になってしまった。戸惑いながらも“正直営業”で、後輩社員の月下咲良(福原遥)と共に顧客から信頼を得ていく。

【注目ポイント】

2022年4月から、山下智久の主演によって放送された『正直不動産』の、2年越しの続編として製作された本作。

元暴力団員である夏原武の原案により、スポンサータブーのないNHKのアドバンテージを大いに生かし、不動産業界にとっては都合の悪い暗部に切り込むストーリーが視聴者を惹き付けただけではなく、山下智久の久々のテレビドラマ主演作であることでも注目された。NHKにとっても、「ドラマ10」枠が金曜から火曜に移行した第1作目とあって、力の入る作品であったはずだ。

前作では、もっぱら勤務先の「登坂不動産」社内のエピソードを描いており、ノルマに厳しい営業部長の大河(長谷川忍)が永瀬を咤激励するために、“稼ぎが悪かったら遠洋漁業に出すぞ!”という意味を込めた釣りのポーズがお約束だった。

続編である本作では、元登坂不動産社員にして、販売ノルマのためなら平気で違法行為に手を染める神木涼真(ディーン・フジオカ)を入社させた、近所の同業他社である「ミネルヴァ不動産」との対決を中心に描いたこともあって、世界観が一気に広がった。

かといって、不動産業界の闇を暴くというメインテーマを疎かにすることもなく、逆に神木という明確な悪役の登場によって、ドラマの深みが増した印象だ。

さらには永瀬と、融資担当の銀行員・榎本美波(泉里香)の恋愛パートも挿入され、エンディングでも余白を残し、原作マンガも未完であることから、早くもさらなる続編を期待する声もある。

本作を足掛かりに、民放テレビドラマの主役にも返り咲いた山下。だからこそ、本作に対する思い入れは強いはず。そう遠くない未来に、3作目が製作されることを期待したい。

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