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主役よりも目立っている…? 映画史上最高のサブキャラクター5選【洋画編】圧倒的な演技力に鳥肌。伝説の名演をセレクト

text by 編集部

次々と新たな映画が生み出されていくが、記憶に残る作品はそう多くはない。人々の心を鷲掴みにする作品は、簡単には塗り変わらないように思える。今回は、脳裏に焼き付くような怪演を披露し、主役よりも目立った俳優を5名セレクト。映画史にその名を轟かせた俳優とは?作品の内容と共に、裏話も紹介する。(文・市川ノン)

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皮肉屋をやらせたら天下一品。映画史に残る名脇役

『スターウォーズ』ハリソン・フォード(ハン・ソロ役)

『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』撮影現場にて【Getty images】
ハン・ソロ役のハリソン・フォード。映画『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の劇中写真【Getty images】

製作年:1977年
製作国:アメリカ
監督:ジョージ・ルーカス、アーヴィン・カーシュナー、リチャード・マーカンド
脚本:ジョージ・ルーカス、リイ・ブラケット、ローレンス・カスダン
キャスト:マーク・ハミル、ハリソン・フォード、キャリー・フィッシャー、アレック・ギネス

【作品内容】

アナキンの息子であるルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)の成長物語を中心に描かれている3部作。ルークは自分の出自を知らずに育ちながらも、ジェダイとしてのアイデンティティを見つけ、確立していく。

この3部作は、「オリジナル・トリロジー(旧三部作)」と呼ばれ、シリーズ全体の源流であり、ルークと双子の妹であるレイアの再会や、戦友となるハン・ソロとチューバッカとの出会いなどを描く。

【注目ポイント】

SF映画の金字塔として、いまだに新しいファンを生み出し続けている、『スターウォーズ』旧三部作。主人公であるルークと父・ダースベイダーのヒリヒリするような確執、R2-D2とC-3POのロボットコンビの掛け合いがもたらすとぼけたユーモア、など、無数の見どころがある。

中でも、密輸を生業とするならず者だったハン・ソロ(ハリソン・フォード)がルーク達と出会うことによって、反乱同盟を率いるリーダーの一人として成長していく過程には血湧き肉躍るものがある。また、ハンとレイアの恋愛模様もシリーズの魅力を形成する欠かせない要素だ。

旧3部作を通して八面六臂の活躍をみせるソロだが、とりわけ印象深いのは『エピソード5/帝国の逆襲』(1980)だろう。

劇中、仲間のランドに裏切られたハンは、レイアやチューバッカらと共に帝国軍に捕らえられてしまう。ダースベイダーはルークの捕獲・護送の方法としてカーボン冷凍を考えていたが、ソロはその冷凍の実験台にされるのだ。冷凍されたソロの悲壮な顔がトラウマになっている映画ファンも少なくないだろう。

冷凍される直前、映画史に残る名台詞が発せられる。レイアから「I love you」と伝えられたソロは、「I know」と返すのだ。普通の男であれば、「I love you too」と返事してしまうところだが、キザで素直になれないソロはそうではなかった。冷凍されるという悲劇的な目にあっても、皮肉屋のソロは健在なのである。

ソロを演じたハリソン・フォードの演技は、時に主役を演じたマーク・ハミルを食うほどの充実ぶりをみせ、その後ジョージ・ルーカス製作の映画『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』(1981)の主役に抜擢され、押しも押されぬスターとして、ハリウッドの頂点に君臨することになる。

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