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『ブラック・ジャック』実写化史上、最も完璧だったキャストは? 手塚治虫の名作、悲喜こもごもの映像化の歴史を徹底解説

text by 編集部

昨年で連載50周年を迎えた手塚治虫の不朽の名作『ブラック・ジャック』。医療漫画の金字塔として愛され続けてきた本作が、2024年6月30日に高橋一生主演でドラマ化された。今回は放送を踏まえて、本作の魅力と過去の実写化作品について余すことなく紹介する。(文・編集部)

「漫画の神様」のハードルを超えられるのか?

高橋一生
ブラックジャック役を演じる高橋一生Getty Images

 2023年6月30日、手塚治虫の名作『ブラック・ジャック』の実写版がテレビ朝日系列で放映された。

 本作は当初、ブラック・ジャックの宿敵であるドクター・キリコに女性である石橋静河がキャスティングされるなど、原作の大胆な改変が大きな話題となっていたが、蓋を開けてみるとさまざまな原作のエピソードが盛り込まれており、原作に対するスタッフ陣のリスペクトが存分に感じられる仕上がりとなっていた。
 
 そして、注目は、ブラック・ジャック役の高橋一生の演技だろう。『岸辺露伴は動かない』シリーズ(2020~2024、NHK総合)で一世を風靡した高橋だけに、無骨な雰囲気や硬い表情も含め、見事に原作のブラック・ジャックを体現していた。また、ブラック・ジャックの「助手」であるピノコ役を演じた永尾柚乃もかなりのはまり役だった。
 
 とはいえ、これまでの『ブラック・ジャック』の実写化の歴史は、どちらかというと「黒歴史」で、今回の実写化は上手くいった方だといえるだろう。今回は、そんな『ブラック・ジャック』実写化の歴史を紹介しよう。

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