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「目覚めたら福山雅治じゃなくなっていた…」シュールな世界観が魅力

●バカリズム『change!』

バカリズム
バカリズムGetty Images

「とにかくこれは緊急事態です! 福山雅治史上最大のピンチです」

『change!』は、目覚めたら福山雅治じゃなくなっていた男の物語だ。昨日まで福山雅治だったのに、住む家も見た目も立場も異なる、全くの別人になっている。日本中を魅了してきた甘いルックスを失った福山雅治が、誰からも「福山雅治だった」ことを信じてもらえないという不条理コントだ。

 さて、この「change!」の映画版の監督は、『ウォーターボーイズ』(2001)や『スウィングガールズ』(2004)で知られる矢口史靖監督にお願いしたい。『ひみつの花園』(1997)、『アドレナリンドライブ』(1999)、『サバイバルファミリー』(2017)などのロードムービーや、「主人公が徹底して酷い目に遭い続けるコメディ」を得意とする矢口監督なら、どこかにいる「福山雅治の身体」を取り戻すために奮闘する主人公を、熱く、おかしく、そしてチャーミングに撮ってくれるはずだ。

 また、映画『ダンス・ウィズ・ミー』(2019)で、催眠術によって、音楽がかかると踊らずにはいられない身体〈ミュージカル病〉になった女性をコミカルに描いた矢口監督なら、「昨日まで福山雅治だった」という突飛な設定も上手に料理してくれそうだ。

 映画化に際してタイトルもガラッと変え、『I WAS MASHA』とするのはいかがだろうか。考えるだけでもワクワクするコメディムービーだ。

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