ホーム » 投稿 » コラム » 日本映画 » 日本最高のアクション女優は…? 圧倒的な身体能力を誇るアクトレス5選。活劇的なセンスに恵まれたピカイチの才能をセレクト » Page 4

今後のアクション界を担う新時代のスタントパフォーマー

●伊澤彩織

伊澤彩織
伊澤彩織

【注目ポイント】

 さて、次に紹介するのは、現役のスタントパフォーマーであり、女優としての活躍も目覚ましい伊澤彩織だ。

 高校時代から映画に憧れていたという伊澤は、そのまま日本大学芸術学部に進学し、キャストにアクションを教える「アクション部」を志望。

 その後、アクション監督として知られる下村勇二がメガホンを取った『RE:BORN』(2017)の研修生オーディションに合格し、アクショントレーニングを開始する。

 その後はスタントパフォーマーとして、『キングダム』や『るろうに剣心 最終章 The Final / The Beginning』(2021)などのヒット作に参加。さらに、『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』(2021)や『ジョン・ウィック:コンセクエンス』(2023)など、海外の映画にも参加している。

 そんな伊澤が一躍脚光を浴びたのは、2021年から続く『ベイビーわるきゅーれ』シリーズだろう。

 本シリーズで伊澤は、高石あかりとW主演に抜擢されており、肉弾戦から銃撃戦、果てはナイフファイトに至るまで、百花繚乱のアクションで観客の目を釘付けにしている。

 さて、そんな伊澤が本格的にアクションの道に進むようになったのには、とある出来事が大きく影響している。それは、伊澤が師匠として仰いでいた田中清一の死だ。

 倉田アクションクラブ出身で、アクションチーム「パスガード」の代表でもあった田中は、これまで日本映画のみならず、『導火線 FLASH POINT』(2007)や『イップ・マン 継承』(2015)などの香港映画にも参加。

 日本のアクション業界を牽引していた。しかし、2016年に52歳の若さで急逝。伊澤に「アクションを続けてくれ」との遺言を遺していたのだという。

 亡き恩師の遺志を継ぐ伊澤。その目には、かつて田中が見た、世界という舞台が映っている。

1 2 3 4 5
error: Content is protected !!