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気品を漂わせる“孤高の金田一耕助”

若葉竜也

写真:宮城夏子
写真宮城夏子

 金田一耕助シリーズは、1947年以来、22回に渡って映画化されてきた。しかし、2006年公開の『犬神家の一族』(市川崑監督)以来、およそ20年にわたって制作されていない。もし、映画版が再び制作されたら、金田一耕助役はこの役者で決まりだろう。『アンメット』(2024、フジテレビ系)で注目を集めた若葉竜也だ。

 大衆演芸一家に生まれた若葉は、わずか1歳で舞台を踏んで以来、大衆演劇をメインフィールドに活躍してきた。近年は、『葛城事件』(2016)や『愛がなんだ』(2019)、『市子』(2023)など映画でも活躍しており、映画ファンを中心に注目を集めていた。

 そんな若葉が地上波の連続ドラマに出演するのは、2021年にNHKで放送された『群青領域』以来約3年ぶりのこと。特に、民放のドラマの出演はあまりないことからかなり注目が集まった。

 さて、そんな若葉が『アンメット』で演じたのは、頭が切れるが変わり者の脳外科医、三瓶友治。無精ひげを生やしたどこか粗野なイメージも相まって、どこか金田一耕助に通じる部分がある。

 視聴者に媚びない、骨太な演技が魅力の若葉。彼なら、キャラクターに気品をにじませた新たな金田一像を生み出してくれるに違いない。

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