ホーム » 投稿 » コラム » 日本映画 » 吸収力と没頭力が半端ない…SixTONES屈指の“憑依型”俳優・森本慎太郎のスゴさとは? 【推しmovies】 » Page 2

“憑依型”という言葉に収まりきらない演技力


SixTONES公式Instagramより

 学生役として強烈なインパクトを残した作品といえば、2022年4月期放送の『ナンバMG5』(フジテレビ系)で演じた大丸大助役、そして映画『Gメン』の梅田真大役だ。

 高身長を活かした屈強なイメージで、梅田役では髭を蓄えたヤンキーそのもの。どちらの役もムードメーカーで心に熱いものをもっている仲間思いな性格で、役柄らしい振り切ったビジュアルを除けば森本とも重ならなくもない。

 またビジュアル面でいえば、2021年放送『ZIP!』(日本テレビ系)の朝ドラマ『泳げ! ニシキゴイ』で、お笑い芸人コンビ錦鯉の長谷川雅紀役を演じたのに続き、『だが、情熱はある』(2023、日本テレビ系)では南海キャンディーズ・山里亮太を演じた。どちらの役柄もお笑い芸人ならではの個性的なビジュアルを、森本らしく再現してみせた。

 実際に長谷川からは「僕の若い頃を見ているよう」、山里からもSNSで「もう俺だよね」と言わせしめたほど。ビジュアルを寄せただけではなく、特に山里役を演じる上では、自分にはない妬みや嫉みの感情を芝居の中で体感し、蝕まれるような感覚だったとラジオで語った。

 寄せただけでもなく、“憑依型”という言葉では収まりきらないものを森本の芝居から感じた。そして、ラジオでのトークも、『だが、情熱はある』前後とでは変化を感じる。単に役を演じるだけでない、吸収力や没頭力が備わっていることが伝わり、森本を通して芝居というものを教わった。

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