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戦闘術『ガン=カタ』がとにかく笑える!?

『リベリオン』(2002)

宮下兼史鷹
写真:Wakaco

―――かなりマニアックな映画が最後に登場しました。

「この作品を知ってる人って本当に少ないんですよ(笑)。映画好きとして、ちょっとマニアックな作品を挙げてみたいという気持ちもありますけど、若かりし頃の初々しいクリスチャン・ベールが見られるので、その時点で鑑賞する価値があります!

ストーリーとしては、近未来もので、人の心を揺さぶる芸術などを排除して、感情を抑制することで、戦争とかをなくそうという話です。主人公であるジョン・プレストン(クリスチャン・ベール)が、『感情違反者』たちを『ガン=カタ』と呼ばれる戦闘術を極めた特殊捜査官『グラマトン・クラリック』 が、摘発・処刑していくんですよ」

―――本作を知らなくても「ガン=カタ」だけ知っている人も多いですよね。

「そうなんです。『ガン=カタ』という戦闘術が本当に面白くて…笑えるんですよ。二丁拳銃の技術と東洋武術を科学的に混ぜ合わせた戦闘術とのことなのですが」

―――普通にカッコ良さそうなイメージですが…笑えるんですか?

「いや、ものすごい至近距離で格闘して、ものすごい至近距離で銃を撃つんですよ! 『遠方から銃で、撃てばいいじゃねーかよ!』というツッコミを入れたくなるんです(笑)」

―――そういった意味で笑えるんですね!

「下手をすればその高性能の銃で、相手を殴っていたかもしれません(笑)。銃の存在意義がよくわからないという…」

―――明らかに使い方、間違ってますね(笑)

「ええ。そういう見方をすれば大爆笑間違いなしです。例えば、サッカーのヒールリフトを、銃でやったりするんですよ本作の主人公は。その動作に何の意味があるのかと(笑)」

―――拾った方が早そうです(笑)

「でも、この作品で描かれているような戦闘術って、後続の映画にもよく見られると思うんですよね。だから、意外とパイオニア的な映画だとも思っています」

―――『ジョン・ウィック』シリーズ(2015~)の「ガンフー」にも通じている気がします。

「あと、ラスボスと戦うんですが、その時が1番、近距離で打ち合っているんです。なんか取っ組み合って、パンパンパンパンみたいな。そこが、すげえ笑っちゃうんですよ。『何やってんだ、こいつら』っていう(笑)。で、最後の最後には相手の銃を奪ってとか、『どんなルールで戦ってるんだよ!』と。そのバカバカしさがすごく面白くて(笑)」

―――コメディーではない映画を、このように勧められたのは初めてです。

「あと、ショーン・ビーン(エロール・パートリック役)が出ているんですけど、この人がキャスティングされていると絶対に死ぬっていうくらい死亡フラグ俳優として有名なんです。本作でもめちゃくちゃ綺麗に死亡プラグが立ってたので、そこにも笑っちゃいますねえ。相変わらずいい仕事してます! 彼の存在も楽しめるポイントです。うん、B級映画好きからしたら外せない最高の1本ですね」

(取材・文/ZAKKY)

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