子役時代から才能を発揮していた天才肌
柳楽優弥
演技未経験で出演した映画『誰も知らない』(2004)で世界三大映画祭の1つカンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞した柳楽優弥は、天性の芝居勘の良さに加え、近年は様々な現場で培った経験が加わり、役者として円熟期を迎えている。
デビュー作では、ドキュメンタリーと見紛うばかりの、演技と素が一体となった演技で、世界に衝撃を与えた柳楽だが、キャリアを重ねるにつれて、役になりきる繊細な演技に磨きがかかり、今では映画、ドラマと、フィールドを問わず、主役でも脇役でも番手を問わず存在感を発揮する、独自のポジションを築いている
人気漫画を実写化したドラマ『二月の勝者-絶対合格の教室-』では、何を考えているかわからないスーパー塾講師に扮し、原作ファンから再現力が絶賛されるなど、憑依型俳優の面目躍如たる当たり役となった。
子役からスターへの階段を駆け上がった柳楽優弥は、まるで俳優になるために生まれてきたかのような存在だ。今後どんな役を“憑依”させていくのか、期待せずにはいられない。