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“御曹司のゴースト”という突飛な役も見事にこなす

『私をもらって~追憶編~』第3話 ©日本テレビ
『私をもらって~追憶編~』第3話 ©日本テレビ

 最近はバラエティやトーク番組に出演することも多く、7月13日(土)放送の『ぶらり途中下車の旅』(日本テレビ系)では旅人を務めた。そこで見せた気さくな人柄や礼儀正しい振る舞いが印象深く、視聴者からもかなり評判の回だったようだ。前田はファンのことも非常に大事にしており、ファンクラブとして開設しているオンラインサロン「fan-ily(ファニリー)」での限定コンテンツやイベントを通じて積極的に交流を図っている。
 
 高い演技力はもちろんだが、そういう彼の姿勢が多くの人を魅了するのだろう。長年、芸能界で活躍し続け、オファーが絶えないのも納得だ。筆者もこれまでに何本か前田に関するコラムを執筆してきたが、その度にファンの方々から温かいコメントが届いており、そこにはまさに家族的な結びつきがあることがわかる。

 そして、そんなファンたちの思いも結実し、前田は2024年7月期のドラマ『私をもらって 〜追憶編~』(日本テレビ系)で久保田紗友とW主演を射止めた。前田が演じる一条稜英は、まさかのゴースト。とはいっても、死んでいるわけではなく、交通事故で意識不明の状態。もともと稜英は大手企業「エンビート社」の御曹司として順風満帆な生活を送っていたが、ある時、インサイダー取引疑惑をかけられてしまう。その疑惑を晴らそうとしていた矢先、何者かが稜英の車に細工を施し、事故に見せかけて彼を殺そうとしたのだ。

 その結果、生きながらにしてゴーストとなってしまった稜英は唯一自分が見える森川奈津実(久保田)に「自分を殺そうとした人間を一緒に探してくれないか?」と助けを求める。本作はそんな二人のラブストーリーで、同時にミステリー要素も楽しむことができる。ストーリーもさることながら、“御曹司のゴースト”という突飛な役を現実にうまく落とし込むのが前田だ。

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