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何度も見返したくなる…。瑛太&上田誠タッグ作

『サマータイムマシンブルース』(2005)

瑛太
瑛太Getty Images

製作国:日本
上映時間:107分
監督:本広克行
脚本:上田誠
出演者:永山瑛太、上野樹里、与座嘉秋、川岡大次郎、ムロツヨシ、永野宗典、本多力、真木よう子、佐々木蔵之介

【作品内容】

 2005年のとにかく暑い夏休み。大学のSF研究会の男子学生たちがグラウンドで、草野球に興じている。

 一方、SF 研究会の一角の暗室では、カメラ部の女子部員メンバーがグループ展に向け、作業に集中していた。

 野球を終えてひとっ風呂を浴びて部室に帰ってきたメンバーだが、ある騒動が起きて…。

【注目ポイント】

 本作は、社会現象を巻き起こした『踊る大捜査線』をテレビ・映画ともに手がけた本広克行が、劇団ヨーロッパ企画の舞台を映画化したエンタメ作品となっている。

 SF研究部の古いクーラーのリモコンが故障してしまうことは、うだるような暑い夏には死活問題。そのリモコンを取り戻すというささいな目的だけのために、タイムマシンを登場させる本作品の脚本家・上田誠の発想にはただただ、うなるばかりである。

 時計が指す時間、物語の中に出てくる言葉の数々や行動の一つ一つを注意深く見ていると「あ! これはこういうことか!」と納得して、妙な充実感を得られるのがこの作品の魅力である。

 それに加えて、SF研究部員たちのくだらないギャグの数々や会話の独特の間も、本作の魅力となっている。何度も見直すと、スルメのような深い味わいを醸し出す作品である。

 同じ本広監督の『UDON』(2006年)で、SF研究部員の石松(ムロツヨシ)、小泉(川岡大次郎)、新見(与座嘉秋)、カメラ部員の伊藤(真木よう子)が出てくるので、気になる方は見ていただきたい。

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