品と知性を感じる…
すらりとした長身で人を見下す視線がサマになる!
『スカイキャッスル』(テレビ朝日系)松下奈緒
高級住宅街「スカイキャッスル」に暮らす妻たちの壮絶なマウントバトルを描いたドラマ『スカイキャッスル』(テレビ朝日系)。誰もが羨む富と名声を手にしながら、それでもなお夫の出世や子どもの受験にしのぎを削る。
松下奈緒が演じるのは、隠し通さなければならない過去を抱えた浅見紗英。目的達成のためなら手段を選ばないその根性は、彼女が隠したい過去ゆえに培われたものかも。夫の昇進も見え、娘が目標とする大学への合格率100%を誇る受験コーディネーターに担当してもらえることが決まった矢先、スカイキャッスルに新たに越してきた人物によってかき乱されていく…。
物語はまだ序盤ということもあって、紗英の過去や、新たな住人との関係がやっと見えてきたという段階。しかし、高飛車で強欲な紗英という人物を演じる松下は初回からすでに冴え渡っていた。すらりとした長身ゆえ、人を見下す視線がサマになる。一方で、「目的達成のためなら手段を選ばない」という言葉の通り、必要とあらば土下座も厭わない。
何が何でも自分の思い描く理想の人生を生き切る…松下が演じる紗英からは、そんな堅い意志がひしひしと伝わってくるのだ。バラエティ番組などに出ていても品と知性を感じるからこそ、この役がピタリとハマったのではないだろうか。
ここから、おそらく紗英は思ってもみなかった事態に遭遇し、スカイキャッスルという泥沼にハマっていくのだろう。そのときにどんな表情が見られるのか、そしてどのように切り抜けていくのか、いまから楽しみでたまらない。
(文・あまのさき)
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