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三谷幸喜が伝えるメッセージ

深津絵里
深津絵里【Getty Images】

『ラヂオの時間』(ラジオドラマ)、『みんなのいえ』(マイホーム)、『THE 有頂天ホテル』(ホテルの年末年始イベント)、『ザ・マジックアワー』(街を牛耳るヤクザの抗争)、『ステキな金縛り』(裁判)、『清須会議』(後継者争い)、『ギャラクシー街道』(妻の浮気疑惑)、『記憶にございません!』(政治)――。

 舞台は様々だが、登場人物たちは、人生のターニングポイントに立っている。そこに予期せぬ出来事が発生し、進路が思わぬ方向にひんまがる。

 川の流れのように緩やかにこの身を任せ…とうまくはいかず、空回りし、周りにも迷惑をかけまくる。けれど、それが幸せのきっかけにもなり、大団円につながっていくのだ。

 現実はもちろん、そううまくはいかない。けれど、三谷幸喜の映画を観ていると、芸達者たちがこぞって、私にこう伝えてくるのだ。

 人生は、コメディだ。悲惨に思えるアクシデントも、笑える日が来る。誰にだって、マジックアワー(人生で最も輝く瞬間)が訪れる、と。

(文・田中稲)

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