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20年間愛され続けたコメディシリーズ

『釣りバカ日誌』(1988年~2009年)

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西田敏行【Getty Images】

監督:栗山富夫
脚本:山田洋次、桃井章
原作:やまさき十三(作)北見けんいち(画)
出演:西田敏行、三國連太郎

【注目ポイント】

 これまで各年代の代表的な主演作を挙げてきたが、これらとは別の次元で西田敏行の代表作であり、日本映画史に燦然と輝く大ヒットコメディシリーズが『釣りバカ日誌』。最後のプログラムピクチャーとも評される今シリーズは20年間に渡ってほぼ毎年新作が作られ続けた。

 西田敏行演じる仕事より釣りを愛する“浜ちゃん”こと浜崎伝助と三國連太郎演じる“スーさん”こと鈴木一之助のコンビが全国津々浦々で珍道中を繰り広げる。豪華なゲスト出演者も見どころの1つだった。

 “釣りバカ日誌”というタイトルには西田自身思い入れが強いようで、2015年から放映されたテレビドラマ『釣りバカ日誌~新入社員浜崎伝助~』で西田は、濱田岳演じる“浜ちゃん”を支える“スーさん”役を務め、オリジナルファンを喜ばせた。

 これらのほかにも特に近年は助演に回って作品に重厚さを持たせる機会も多かった。

 例えば、劇団ひとりが原作の映画『陰日向に咲く』(2008)や、人気ドラマの劇場版シリーズ第1弾『相棒-劇場版-絶体絶命42.195km東京ビッグシティマラソン』(2008)、2010年の山崎貴監督作品『SPACE BATTLESHIP ヤマト』、大泉洋主演でプログラムピクチャーの香りを漂わせた2011年の『探偵はBARにいる』、北野武作品に初参加となった2012年の『アウトレイジ ビヨンド』と2017年の『アウトレイジ最終章』、東野圭吾原作の『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(2017)などの作品で、助演ながらも忘れがたい存在感を残している。

(文・村松健太郎)

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