“いい選手”を獲得するための信頼のおける情報源とは?
ーーーちなみに、情報源となる人脈はどこまで広げていますか。著書には、福留孝介(1998年ドラフト1位)から岩瀬仁紀(1998年ドラフト2位)の評価を聞いた、という逸話が書かれていました。
「いい選手がいる、なんていう情報は頻繁に入ってきます。大事なのは、この人の言うことなら間違いない、と思えるかどうか。そういう意味では、各学校の練習に行ったときに監督さんから試合で対戦したチームの選手の情報を聞く。これはかなり重要視していました。
『この前●●チームと試合をしたけど、あの選手よかったぞ』『この選手とあの選手なら、こっちのほうがいいかな』。そういう情報は貴重でした」
ーーー情報に客観性がありますね。
「そうですね。まあ、本当は先生には聞いちゃいけないんですけども(笑)。あとは高校生のときに指名を視野に入れていた選手と、彼らが大学生や社会人になったときに球場で会えば聞いていました。
いま自分が追いかけている、ちょっと気になる投手がいたとして、その選手と対戦経験のあるいいバッターに、『どうだった?』『ほかに気になる選手いたか?』という感じで。『あれは打てませんよ』なんて聞くと自信が深まります」
ーーー本当に「生」の情報ですね。
「ただ岩瀬の場合はちょっと事情が違って。もともと(愛知)大学時代からずっと追いかけていて、指名を前提に多少なりとも動いてた選手でした。
そういう事情もあって、アマチュアの日本代表で一緒だった福留に聞いたんです。返ってきた答えが、『あのスライダーは打てません。魔球ですよ。バッター目線でいうと消えます』。本当にありがたい情報で参考にしましたね」