役者として脂ののったタイミングで出会ったハマり役
桐山漣『潜入兄妹』(日本テレビ系)
「大病院占拠」「新空港占拠」に次ぐ「占拠」シリーズとしてスタートした「潜入兄妹」。
前2作と同様に、敵対する組織のメンバーの顔は各話で少しずつ明らかになっていった。そのなかでドラマファンや特撮ファンの喜びが最も大きかったのは、青龍を演じているのが桐山漣だとわかったときではないだろうか。
かつては戦隊モノでヒーローを演じていた桐山が、今作ではダークサイドに堕ち暴力的な性質をもつ青龍を演じている。
実年齢は39歳と、俳優としては脂ののったタイミング。そこへきて今回演じている青龍は、渋さがぴたりとマッチしている。特に桐山本来の魅力のひとつでもある声がいい。もとから低めの声を、さらに低くしているように感じるのだが、それが幻獣という詐欺グループの“ヤバさ”を引き上げている。
武闘派という役柄上、身体づくりも行ったという桐山。今後、物語が展開していくなかでさらに戦闘の矢面に立つことも期待したい。