④そもそも他のアニメ実写化作品が上手くいってない
『ドラゴンボールZ』や『攻殻機動隊』のようなアニメ作品など、数多くの日本のアニメ作品がハリウッドで実写化された。その結果、大半の作品が上手くいっていないのが現実なのだ。
『デスノート』や『カウボーイビバップ』など、実写化したアニメ作品を見てみても『AKIRA』は、アニメや漫画という媒体以外で活躍することが、間違いなく難しい。
例えば『攻殻機動隊』を実写化した映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』。この作品は、ファンや映画評論家からの低評価が多い。これは名アニメ作品を実写映画化するということが、いかに困難なことであるかの証明となっている。
⑤主人公の金田は、ステレオタイプなヒーローではない
本作では、ヒーローが悪役を倒すという単純明快な物語ではない。金田にとって鉄雄という存在は、悪役とは言い切れないのだ。
この鉄雄という金田の弟のようなキャラクターの背景にあるものは悲劇的なもので、金田と鉄雄という2人のキャラクターの対立の意味を伝えるには、しっかりとした脚色が必要となる。