本来の性格と役柄のギャップに宿る魅力
柔らかい笑顔と低めの声のギャップも特徴的で、ドラマ『silent』で見せた柔和な笑顔と誠実さ、『わたしの幸せな結婚』ではぶっきらぼうで口数は少ないものの、実は心に温かいものを宿している様子が伝わる芝居を見せた。一転して、今作では軽やかな言動や身のこなしが新鮮だ。
目黒は公式サイトのインタビューで、自分とは真逆のキャラであるとして不安も少々語っていた。ハルの紹介文には「ハッタリばかりの楽天家に見えて、その実、計算高く、悪いことにもブレーキの利かない危険な男」とある。バラエティ番組で見る目黒とは、対照的でそのギャップも面白い。
目黒の演技で印象的なのが笑顔もそのひとつ。含みのある笑顔、何を考えているのか掴めない笑顔、屈託のない笑顔……と笑顔ひとつとってもバリエーションが多い。取引相手を揺さぶるのと同時に、視聴者も翻弄する。そして、演じるのが楽しいという喜びもじんわりと伝わってくる。今後どんな作品に出会うのか楽しみだ。
さて、最終章に入った『トリリオンゲーム』。ここまでハラハラさせられる展開も多かったが、それぞれが役割分担をして武器を活かしていく姿、目先の金や成功に目がくらむことなく、最初に掲げたトリリオンダラー獲得という高い目標を見失わないのは清々しい。
これからどんな展開を迎えるのか。最後まで目が離せない。
(文・柚月裕実)
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