ぼたん(古川琴音)は完璧? 残念? その再現度は? Netflix実写版『幽遊白書』キャスト評価(5)徹底考察
冨樫義博より少年ジャンプにて連載され、今なお世界中に多くのファンを抱える大人気漫画『幽☆遊☆白書』。この度、実写ドラマが2023年12月14日よりNetflixで独占配信された。今回は、原作漫画を愛するガチファンによるぼたん(古川琴音)の再現度について解説する。(文・ZAKKY)
ぼたん(古川琴音)が原作と似ても似つかない理由
幽助の死後、霊界案内人として現れる、ぼたん。螢子、雪菜と共に、第三のヒロインともいえる、重要なキャラクターである。
さて、そんな、ぼたんを演じたのは、1996年生まれの女優・古川琴音。今泉力哉、濱口竜介といった今をときめく映画作家の作品で存在感を発揮し、今回、満を持してビッグバジェットの漫画実写化作品で重要な役柄に抜擢された…わけであるが、顔のイメージははっきり言って、まったくもって合っていない。例えば有村架純に演じてもらった方が、適任かと思うのだが、なぜ、古川琴音が抜擢されたのか?
ルックスが似ているか似ていないかはともかく、肝心の演技に着目しよう。前述した「アニメ版の声優に寄せる論」をベースにして考えると、古川琴音は、ぼたんの声優・深雪さなえを意識しすぎている感が否めない。ただ、それは、仕方がないことだろう。
深雪さなえが演じるぼたんの「〇〇だよ~」といったセリフに垣間見れる独得のイントネーション・声色は、作中屈指の個性を放っており、アニメ版と言ったら、ぼたんを真っ先に思い出す人も多いのではないだろうか(むしろ、原作よりアニメ版の方が、ぼたんのキャラが立っている)。
そんな先行イメージが定着している、ぼたんを演じるに辺り、深雪さなえを意識しないわけがないではないか。突飛な例で恐縮だが、『ドラゴンボール』の日本人による実写版があったとして、ベジータ役の人は、そりゃ、堀川りょう(もしくは、ドラゴンボール芸人のR藤本)に寄せざるをえないのと同じような話である。
閑話休題。顔の造形が原作のぼたんに似ても似つかない古川琴音だが、逆に考えると、新しいキャラクター像を定着させるチャンスでもある。第2シーズンがあるとすれば、無理をせずに自分らしさを存分に出して、役を全うしてもらいたいと思う。
(文・ZAKKY)
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