深澤辰哉&田中圭の対比が今後の明暗を分ける? “美羽”の行動に首をかしげてしまうワケ。『わたしの宝物』第7話考察レビュー
text by 西本沙織
松本若菜主演のドラマ『わたしの宝物』(フジテレビ系)が放送中。本作は、「托卵(たくらん)」を題材に、”大切な宝物”を守るために禁断の決断を下した主人公と、その真実に翻弄されていく2人の男性の運命を描く愛憎劇だ。今回は、第7話のレビューをお届けする。(文・西本沙織)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:西本沙織】
1992年生まれ、広島在住のライター。会社員として働くかたわら、Web媒体でエンタメに関するコラムやレビュー記事の執筆を行っている。ドラマや映画、マンガなどのエンタメが好き。
夫に”托卵”を知られ、行き場をなくした美羽(松本若菜)
托卵の事実を知った宏樹(田中圭)。今までどおり家族3人で生活するか、美羽(松本若菜)1人で栞を育てることになるか。そのどちらかかと思っていたが、宏樹が美羽を追い出し、栞と2人で暮らしていくことを選ぶなんて。
行き場をなくした美羽の行く末が描かれた『わたしの宝物』第7話。朝起きて朝食と離乳食の準備、宏樹と栞を起こし、おむつを替えて、掃除をして…。
そんな幸せなルーティンが頭の中を巡るが、今の自分は何をしたらいいのかわからない。すべてを失った空虚感が、じわじわと美羽を埋め尽くしていく。
一方宏樹は、仕事の打ち合わせで冬月稜(深澤辰哉)の会社を訪れていた。宏樹がベビーシッターを雇っていることを知った冬月は、遠回しに「奥様どうかされたんですか?」と美羽の様子をたずねる。
強く別れを告げられてもなお、彼は美羽のことが忘れられないらしい。いつもの明朗さがないのは、美羽の夫である宏樹に負い目を感じているからなのだろうか。
同乗したタクシー内で、何も知らない宏樹は「冬月さん、優しいですね」なんて言う。自分にも冬月のような優しさがあれば、現状が変わっていたのではないか、と。徐々に心を開きつつある宏樹だが、冬月は栞の本当の父親、そして美羽が最後まで庇った不倫相手。
もちろん冬月は自分が原因だとは知る由もないが、宏樹の薬指から消えた指輪を見て、きっと複雑な思いを抱えたことだろう。