小日向文世は悪役じゃないと信じてたのに…更なるどんでん返しに期待するワケ。ドラマ『全領域異常解決室』第7話考察レビュー
藤原竜也主演のドラマ『全領域異常解決室』が現在放送中。身近な現代事件×最先端の科学捜査では解明できない“不可解な異常事件”を「全領域異常解決室」という捜査機関が解決する本格ミステリードラマだ。今回は、第8話のレビューをお届け。(文・ふくだりょうこ)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:ふくだりょうこ】
大阪生まれ関東育ちのライター。
大学卒業後からライターとして活動、シナリオ制作やエンタメジャンルの記事を中心に執筆。
ドラマと邦画、ハイボールと小説が好き。
衝撃のラスト…。
怒涛の情報量に震える
毎回、怒涛の情報が提供されていて、その多さに戸惑ってしまいそうなのに、登場人物たちそれぞれに感情移入をしてしまって、頭と心が忙しい。
今回のポイントをまとめてみよう。
まず、過食窒息事件で大隈美容クリニックから押収した人魚のミイラが1体盗まれたこと。警察内部の者による可能性が高く、盗んだ可能性のあるとされるリストの中に小夢(広瀬アリス)の名前があったことから、警部の荒波(ユースケ・サンタマリア)たちは「全決」と「ヒルコ」の結託を疑う。全決に捜査依頼をしている内閣官房国家安全担当審議官の直琵(柿澤勇人)に協力を求めた。
次に、普通の人がたった一晩で餓死したという4件の連続餓死殺人事件。犯人は前回、瀕死の小夢を助けた月読命(ツクヨミノミコト)の佃未世(石田ひかり)だ。一人娘がネットの誹謗中傷で追い詰められ自殺しており、死に追いやった人間へ復讐した。
佃は、SNSで娘に誹謗中傷をした人間の情報の見返りとして、ヒルコに協力した。月光の下で時間を操る能力で盗まれたミイラを蘇らせ、ヒルコは不老不死の薬を完成させた。
次に、佃に指示をしていた寿(野間口徹)は、この世とあの世の境を守る神・天石戸別神(アメノイワトノワケノカミ)の正体を探っていた。神は人間に天罰を下すことはあっても、命を奪うことは許されない。
裁きとして黄泉の国へ送る役割を担うのが天石戸別神だ。余りに重要な存在であるため、その正体は秘匿とされており、そして、その天石戸別神の正体こそが興玉(藤原竜也)だった。興玉神(オキタマノカミ)のふりをしていたのだ。
そして、寿が全決の局長・宇喜之(小日向文世)に接触したこと。寿は興玉を消すように命じ、宇喜之は頷いた。
やはり、情報が多い…。
寿と宇喜之はもともと仲間だったのだろうか? 確かに全決の情報が内部から流れているような描写は、以前からあった。だとすれば、一体いつから…?