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月曜朝から泣ける…震災の悪夢がふたたび描かれたNHK朝ドラ『おむすび』、緒形直人“孝雄”の行動にジーンときたワケ

橋本環奈主演のNHK朝ドラ『おむすび』。本作は、橋本環奈演じる平成生まれのヒロイン・米田結が、ギャルとして自分らしさを追求し、あることがきっかけで栄養士になることを志す。そして、人と人とを繋ぐために奮闘する様を描く物語だ。さっそく、第46話を振り返ろう。(文・野原まりこ)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】

震災時の生々しいトイレ事情

連続テレビ小説『おむすび』第10週 第46話 ©NHK
連続テレビ小説『おむすび』第10週 第46話 ©NHK

 平成19年、夏。結(橋本環奈)は、役所の若林(新納慎也)やパン屋の美佐江(キムラ緑子)から、さくら通り商店街の催しである「夏休みこども防災訓練」の炊き出し隊長に任命される。

 そこで結が、栄養専門学校の桜庭先生(相武紗季)に相談すると、授業の課題として班ごとに大量調理の献立を考えることになる。すると、J班の中で阪神・淡路大震災当時、何をしていたのかという話題になり、実際に炊き出しを経験した人から話を聞くため、結は商店街の人々にコンタクトをとる。
 
 商店街の人々の話題は、被災してから初めて食べたおむすびの話から始まる。

 平成7年、1月。地震から3、4日してようやく食料が届くが、数が足りずに揉めたり、食物繊維が不足していることで便秘を引き起こしたりする人が続出していた。するとそこへ孝雄(緒形直人)が、わかめや乾燥椎茸など、家にあった非常食をみんなに分け与える。しかし、彼は、娘の真紀を失ったショックで自暴自棄にもなっていた…。

 第10週を迎えた『おむすび』。月曜日から密度の濃いストーリーが展開され、阪神・淡路大震災当時の回想シーンが映し出されると、日本各地で大地震を経験した人々から共感の声があがった。

「月曜朝から泣かす。」「いろんな感情がジワーっと来る」「まさかの号泣」「うちも南海トラフに備えてローリングストックしてる。」「栄養だなんて二の次、三の次にされていたよなあ…」「ああ…栄養偏って便秘か…。トイレも行きにくいよな…。」など、今一度、震災を振り返るきっかけとなる回となった。

 また、時間が経った今も大切な人を亡くしたショックで周囲の人を拒絶する孝雄が、実は誰よりも優しい人だということがわかった。

「いつ死んでもええって言ってるナベさんはそんな絶望の中でも誰かのために動く人。」「渡辺さん、本来は優しい人なんですよねぇ」といった感想が上がっていた。

『おむすび』は、様々な出来事や人と人との結びつきを通して、登場人物の心の変化や成長を描いている。果たして、ナベさんの固く閉ざされた心は開くのか。次回からも目が離せない。

(文・野原まりこ)

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【了】

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