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「仕事ができなくても、生きているだけで偉い」

『無能の鷹』最終話©テレビ朝日
『無能の鷹』最終話©テレビ朝日

 人は誰しも良く見られたいものだ。いい人だと思われたいし、仕事ができるやつとして認められたい。ただ、その感情は時に自分を苦しめることがある。

 人に見せる優しさにしろ、仕事にしろ、努力自体が好きな鵜飼(さとうほなみ)のようなタイプであれば問題はないが、当然全員がそうではない。何のために生きているのか、働いているのかと、気づけば人生の迷子になってしまっている社会人の方も多いのではないだろうか。

 そんな現代人に向け、鷹野の言葉を贈りたい。

「仕事ができなくても、みんな生きているだけで偉いのでは?」

 もちろん、鷹野ほど仕事ができず、すぐに会社を追われていては死活問題であるが、その考え方自体は自らを救うこととなるはずだ。鷹野はあらゆる人にとって指針とも言えるべき存在なのではないだろうか。

 雉谷(工藤阿須加)は鷹野に対して「みんながみんな、鷹野のようにはなれないんだよ」と諦めにも似た感情で言い返す。確かに鷹野みたいな人にはなかなかなれないよなと首肯した一方で、いやという感情が即座に心に浮かんでくる。

 別に鷹野のようになること自体は簡単なのではないだろうか。ただ、自分を偽らず、自分らしくいることを肯定してやればいい。仕事ができる・できないは一旦置いて、鷹野のメンタリティは全員が備えていて損はないはずだ。

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