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「生産性」に囚われた人を救う
“会社を使う“という発想

『無能の鷹』最終話©テレビ朝日
『無能の鷹』最終話©テレビ朝日

 第1話で、鷹野は営業部の部長・雀朱雀又一郎(高橋克実)が自分をクビにしようと話す場に、同期の鶸田道人(塩野瑛久)と遭遇した。
 
 鶸田から気にしていないのかと聞かれ、返したのが「私がこの会社を必要としてるから。だから、会社に必要とされてるかは考えないようにしてる」という名言だ。

 会社からの「使えるかどうか」のジャッジに怯えるのではなく、自分自身が会社をジャッジする側に回って良い。“会社を使う“という発想を与えてくれたこのセリフは、労働に心身ともにすり減らす生活をおくる人が多い昨今、刺さった視聴者も多かったのではないだろうか。

 第7話で、鷹野の教育係のベテラン社員・鳩山(井浦新)が、鷹野に自分の教育係を依頼する、という展開もあったように、鳩山まではいかないにしても、鷹野をメンターとして捉えることで働くことへの精神的負担を減らすことが出来るかもしれない。

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