幸福感あふれる第6話から一転、次回は死亡者も? 『海に眠るダイヤモンド』後半戦の流れを変えてくれそうなキャストとは?
text by 田中稲
日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』(TBS系)が放送中。高度成長期、石炭産業で躍進した長崎県・端島と2018年の東京、2つの軸を行き来する壮大な愛の物語だ。在りし「軍艦島」での日々と現代との繋がりがようやく見えてきた…。今回は、第6話までの物語を振り返る。(文・田中稲)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】
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【著者プロフィール:田中稲】
ライター。アイドル、昭和歌謡、JPOP、ドラマ、世代研究を中心に執筆。著書に『そろそろ日本の全世代についてまとめておこうか。』(青月社)『昭和歌謡出る単 1008語』(誠文堂新光社)がある。CREA WEBにて「田中稲の勝手に再ブーム」を連載中。「文春オンライン」「8760bypostseven」「東洋経済オンライン」ほかネットメディアへの寄稿多数。
第6話が最高に尊かった…。
ありがとう、ありがとう(泣)! 画面を見ながらそう叫んだ方は多いのではないだろうか。12月1日に放送された日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』(TBS系)の第6話が、最高に尊かった。
第4話ではカトリックで、原爆の被害に遭ってしまった百合子(土屋太鳳)、第5話では愛する人が殺されてしまったリナ(池田エライザ)、そして炭鉱長の息子というだけで、心無いうわさが広がり居場所がなくなる賢将(清水尋也)――。
それまで、それぞれの苦しみが繊細に描かれていたこともあり、第6話で足早に物語が希望へと動き出し、「おさまるところにこれ以上ないほど綺麗に収まった」軍艦島パートは、バンザイと手を挙げるほど嬉しかった!
朝子(杉咲花)と鉄平(神木隆之介)の告白シーンはリアルにもほどがある。雰囲気が良くなってきて照れくさくて笑ってしまう。告白が成功に終わり、やっぱり照れて笑うのだけど、ホッとして涙が滲む…という、「告白ビフォーアフターあるある」をあんなに自然に演じるなんて!
幸せの余韻に浸りながら、激動の4話~6話をおさらいしよう。