周明(松下洸平)との奇跡的な再会

『光る君へ』第46話より ©NHK
『光る君へ』第46話より ©NHK

 その後、宋へと帰った朱と別れて故郷の対馬に渡った後、大宰府で通事となった周明。隆家の目を治した医師の下で、再び薬師の仕事も始めたという。ようやく腰を据えて、自分の好きなことができているからか、彼の表情は以前よりも穏やかに見える。

 20年という時間は長いようで短い。特に越前で別れてからガラッと人生が変わり、目まぐるしい日々を送ってきた2人にとってはあっという間だったのではないだろうか。

 まひろも妻として、母として、女房として、そして道長のビジネスパートナーとして、多くのことを成し遂げてきた。それら全てから解放され、ホッとしたような寂しいような複雑な気持ちなのだろう。それをこの20年間、違う場所で生きてきた周明だから、まひろは素直に打ち明けることができたのかもしれない。

「私はもう終わってしまったの。終わってしまったのに、それが認められないの…」と目に涙を浮かべて吐露するまひろ。だけど、まだ人生は続いていく。「書くことは、どこでもできる。紙と、筆と、墨があれば」 と、周明はまひろに終わったと思い込んでいた人生の続きを見せてくれた。

 そしてその続きを出来れば、一緒に歩みたいという気持ちが周明にはあったに違いない。時折、まひろを見る顔が切なげだったのはきっと20年間ずっと後悔とともに彼女を思っていたから。もう会えないと思っていたまひろに奇跡的に再会し、周明も人生の続きを描くことができたのだろう。

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