ラブストーリーにも負けないくらいの“キュン”
周囲の人間の尽力もあり、少しずつ進み始めた真愛。母親と校内で牧野を探しながら、見つけた時にトントンと肩を叩いて「いた」とつぶやく。牧野は自分に対して声が発されたことに驚きながらも、それを真愛には悟らせないような表情と目の色を浮かべる。
ドラマとしてはまるで男女2人が恋に落ちた瞬間のような映像となっていたが、実際のラブストーリーにも負けないくらいの“キュン”と温かみをもたらしてくれる。松下洸平の表情ももちろんだが、それ以上に真愛を演じる英茉ちゃんのトーンや顔が絶妙で、彼女の女優としての未来の明るさを予見してしまうような名シーンとなっていた。
物語の最後に待ち受けていたのは音楽会。少しずつ前を向き始めていた真愛だが、いざ大勢の前でステージに立つと声も出ず、体もうまく動かすことはできない。そんな中でも、最後は自発的に振り付けを踊り、しっかりと音楽会に参加していく。
普通に喋れるようになったり、歌を歌い切ったりする大きな一歩ではないかもしれないが、ずっと子を見守っていた親であれば「何かにつながっていく」歩みであると確信するには十分だったはず。そんなリアルと、温かな気づきを与えてくれるラストとなっていた。
(文・まっつ)
『放課後カルテ』(日本テレビ系)
毎週土曜よる9時放送
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