ホーム » 投稿 » ドラマ » 伊藤あさひがまさかの裏切り…”幻獣幹部”の意外なギャップにときめいたワケ。『潜入兄妹』第9話考察レビュー

伊藤あさひがまさかの裏切り…”幻獣幹部”の意外なギャップにときめいたワケ。『潜入兄妹』第9話考察レビュー

text by 浜瀬将樹

竜星涼と八木莉可子がW主演を務める土ドラ10『潜入兄妹 特殊詐欺特命捜査官』(日本テレビ系)が放送中。父の復讐を誓う兄妹が日本最大級の詐欺集団 “幻獣”に潜入する。今回は、あるキャラクターの“人間味”溢れるシーンが話題となった第9話のレビューをお届け。(文・浜瀬将樹)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

——————-

【著者プロフィール:浜瀬将樹】

1984年生まれ。フリーランスの編集・ライター。映画、ドラマ、バラエティー番組の会見取材、俳優さんや芸人さんなどのインタビュー、ドラマや俳優さんのコラム、お笑いのライブレポートなど、エンタメ系を中心に執筆している。

白石聖演じる朱雀に異変が?

『潜入兄妹 特殊詐欺特命捜査官』第9話 ©日本テレビ
『潜入兄妹 特殊詐欺特命捜査官』第9話 ©日本テレビ

 九頭龍の側近・信濃(篠田麻里子)らに捕えられ、拘束された渡良瀬貴一(竜星)と朱雀(白石聖)。信濃が席を外した隙に、朱雀が隠し持っていたナイフでロープをほどき、部下たちを瞬殺した。

 2人は、遠隔で優貴(八木)の指示を聞きながら、盗まれた「閻魔帳」を探し出すことに。「閻魔帳」とは、運び屋や名簿屋などの本名と犯罪の証拠が入っているデータのこと。脅しの材料というわけだ。

 その後、貴一たちの不穏な動きが信濃たちにバレてしまい、2人は追いかけられながら、閻魔帳を探すことに。優貴の指示によってなんとかゲットできたものの、背後から信濃が発砲。直前に気づいた貴一が朱雀を守り、大事に至らずに済んだ。

 逃げ出すことに成功したあと、朱雀は貴一に「ありがとう」と礼を述べる。うなずいて自宅に戻る彼を見届けた彼女は、静かに微笑んだーー。

 この時点で、朱雀が貴一に特別な想いを持っていることは、視聴者ならば誰もが予想することだろう。

 これまで、朱雀をはじめ、玄武(吹越満)、白虎(黒谷友香)、青龍(桐山漣)、そして鳳凰(藤ヶ谷太輔)は、どこかキャラクター的なところがあって人間味を感じることはほとんどなかったように思う。

 しかし、彼らもさまざまな事情があって犯罪に手を染め(それでも許されることではないが)、詐欺集団「幻獣」の幹部となった。朱雀ももともとは善良な市民だ。礼だって言うし、恋だってするのだと改めて気づく。

1 2 3
error: Content is protected !!